年末年始、家でテレビを見る機会が増えるこの時期、お子様向けテレビ番組としてディズニー特集が組まれることも多くなりました。
自分が子供のころに見て感動したディズニー映画は是非子供にも見せたいですよね。
しかし、100本を超えるディズニーアニメ映画の中には「むむむ・・・これはあまり子供に見せたくない」と首を傾げてしまう作品があることも事実です。
今回は、親が「子供に見せたくない」と考えるディズニー映画を5本厳選してご紹介していきます。
意見が分かれるところもあるかと思いますが、年末年始のディズニー映画選びの参考にして見てください。
Contents
「子供には見せたくないディズニー映画」厳選5作品(年代順)
・『眠れる森の美女』(1959)
・『ポカホンタス』(1995)
・『メリダとおそろしの森』(2012)
・『アナと雪の女王』(2014)
・『モアナと伝説の海』(2017)
「子供には見せたくないディズニー映画」子供におすすめできないワケ
他力本願過ぎる『眠れる森の美女』
「眠れる森の美女」1959年のアニメ映画は是非見て欲しいり最近のディズニーしか見たことない人にも見て欲しい
背景からキャラまで芸術!!!! pic.twitter.com/NQ0MrIEApi— 鬼塚kama✦虹かけ星⛅sky星の子 (@fennec_kama) October 16, 2016
クラシカルなディズニー映画からは『眠れる森の美女』が子供に見せたくない映画として挙げられています。
美しいオーロラ姫、ディズニーヴィランの中でも最強を誇るマレフィセント、チャイコフスキーの甘い調べ、どれも大変有名ですね。
古典文学を元にしているということもあり、映画そのものの評価は大変高いのですが、一部からは王子フィリップの存在意義を疑問視する声が上がっているというのです。
具体的には、王子がオーロラ姫を救うために魔女マレフィセントに決闘を挑むシーンです。
ピンチの時には妖精が助け、魔法の力で強化された盾や剣が王子を守り、さらには一番肝心なところである、マレフィセントを倒すシーンですら、妖精フローラが剣に魔法をかけ、魔女の心臓めがけて飛んでいくようにしているのです。
つまり、フィリップ王子は全くと言っていいほど活躍していないことになります。
妖精がマレフィセントを倒し、王子は(ほとんど何もしていないのに)オーロラ姫を娶るという流れがどうも腑に落ちないという人が結構多いようです。
何をするにしても、誰かの力で何かを成し、自分は褒美にありつけるなどという他力本願も甚だしい考えを微塵も持ってほしくないという親は、『眠れる森の美女』を子供にあまり見せたくないと考えているようです。
史実とファンタジーの境目があやふや!?『ポカホンタス』
ポカホンタスも美しいんやで…
2はこの世から消し去ってくれ pic.twitter.com/RMj2FHHYnR— 無苦 (@muku_lie_) December 18, 2020
1995年に公開された『ポカホンタス』は、ディズニー史上初めて実在した人物をテーマにした作品として注目されました。
実在の人物を主人公にするということで、史実や伝承を元に、その当時の情景や政治などがかなり綿密に描かれていました。
ディズニー映画には必ず「魔法」的な要素、ファンタジックな要素が入ってくるのですが、この『ポカホンタス』も例外ではありません。
「柳の木のおばあさん」という、ポカホンタスがよく人生相談する樫の木があるのですが、呪文もないのに、いきなり樫の木に顔が現れる様はさながらホラーのようだと、子供に悪影響が出るのではないかと不安視する親は結構いるようです。
確かに『ポカホンタス』の柳の木のおばあさんはどこか独特ですよね。
齢もよく分からない長寿のおばあさんという設定にしてもよかったような気がしますが、あそこであえて樫の木のおばあさんを登場させるというのは、なかなかインパクトがありました。
他が史実に即して作られているということもあり、どうやら柳の木のおばあさんの浮ついたキャラ設定はこの映画には不釣り合いだということのようです。
親がうるさかったら熊にしちゃうの!?『メリダとおそろしの森』
え、熊になるの?だったらブラザーベアで…となってしまい入り込めなかった…すみません
音楽は好きです
-メリダとおそろしの森 pic.twitter.com/wn77LVh3FQ— くくりフライヤー (@kkrf145) December 23, 2020
自由奔放で我儘なお姫様メリダが、母親が口を酸っぱくして言う結婚の話にうんざりしていたある日、母を黙らせる薬を魔女から貰い受け、それを母親に与えます。
その薬がなんと熊にしてしまう薬だったというのだから大変!
母親をもとの姿に戻す薬を探しに行くという話ですが、まず、いくら親が結婚に対してガミガミ言うからといって、実の母親を黙らせる薬をいそいそともらいに出かけますか!?
それが一番の驚きポイントでした。
特に親の立場からこの映画を見ていると、非常に嫌な気分になることは間違いありません。
子供がこの映画を見て、どう考えるかはわかりませんが、「親がうるさいなら黙らせればいいんだ」という発想に結びつかないとも限らず、あまり子供にいい影響を与えないのではと、この映画を避ける親は多いです。
我儘が過ぎる『アナと雪の女王』
「アナと雪の女王」を既に観て感動した人はRT!!
⇒pic.twitter.com/PBfBfaThk6— ☆アナと雪の女王☆ (@_frozen_anna) December 21, 2020
日本でも世界でも爆発的なヒットを叩き出し、「アナ雪ブーム」を起こした『アナと雪の女王』は、続編も製作されるなど、大変な人気を維持し続けています。
その『アナと雪の女王』ですが、「子供に見せるのはちょっと」と躊躇している親もそこそこいると言います。
子供に見せられない理由として一番多く上がっていたのがアナの態度の悪さでした。
「助けてもらうのが当たり前」、「悪びれない」、「迷惑をかけていることも分からない」、「相手を一切尊重しない」、「クリストフに対する態度が乱雑」など意外にもアナの態度の悪さを指摘する声が多いのです。
アナをいわゆるな「プリンセス」というステレオタイプから脱却させて描きたかったのであろうことは、ここ数年のディズニーのプリンセスの描き方を見ていれば自ずと分かります。
しかし、こうも我儘、我が道を行く人と描かれてしまうと、昔ながらの「姫=わがまま」という構図がより鮮明に浮かび上がってきてしまい、まったく既存のステレオタイプから脱却できていないということになってしまいます。
「自分が!自分が!」と主張することも時に大切ですが、「人」である以上周りの人間と上手く付き合っていく方法も同時に知らないといけません。
特に小さい子供にはまず集団生活の中で上手くやっていく術を身に着けてほしいという親は多く、その方法を会得していく上で、『アナと雪の女王』は悪い影響を及ぼしかねないと考えているようです。
歪められた文化が描かれた『モアナと伝説の海』
モアナよかった🐚 pic.twitter.com/2HH2P0NjHs
— ⭐️けい⭐️ (@kyd7774) December 20, 2020
『モアナと伝説の海』はポリネシアン文化や先住民族の文化をベースに作られているのですが、様々な部分で脚色がなされており、かなり事実と違う文化や史実と違う内容が描かれていたりするようです。
差別こそ描かれていませんが、この映画を見て、「ポリネシアン文化=モアナの文化」という間違った認識を持ってしまうのはどうなのかと考える親は多く、『モアナと伝説の海』は小さい子供に見せるべきではないとする意見が多いようです。
また、肝心要のファイティングシーンは意外にもあっさりしすぎていて、イマイチ起承転結が分かりにくいと、ストーリー自体に疑問を持つ親もいるようです。
「子供には見せたくないディズニー映画」差別や史実と違う内容の作品
親が子供にディズニー映画を見せる上で大切にしている指標は大きく分けて二つあります。
差別表現が含まれていないか、そして史実と異なる内容になっていないかです。
前者は特にクラシックディズニー映画に多く見られます。
「白人と黒人」、「白人と黄色人種」、「白人と先住民族」という「白人とそうでないもの」という括りがあからさまであり、それを揶揄する歌まで劇中に登場することもあります。
親として差別表現が含まれるものは子供に見せたくはありません。
しかし、一定年齢いった子供には逆に進んで見せ、差別や虐待の歴史を教える機会にするのも一つ重要なことかと思います。
史実と違う内容の作品が嫌煙されるというのも納得いく理由でしょう。
史実から大きく逸れるような作品であれば、子供にあえて見せる必要はないのではないかと思います。
しかし、親がこの映画と実際に起こったことは○○な感じで違ったんだよと、しっかり教えられるならば話は別です。
ディズニーはディズニーとして楽しみにつつ、どこかのタイミングできっちり歴史を教えてあげれば良いのです。
とはいいつつも、なかなか他国の歴史などを詳しく知っている人はいないので、やはり「史実と違う内容ならパス」と、『ポカホンタス』や『モアナと伝説の海』を見せない親は意外と多いのです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
かわいいキャラクターが登場する『アナと雪の女王』など、逆に進んで見せたい親が多いのかと思っていましたが、以外にも子供に見せたくない映画に入ってきました。
別の意見では『アナと雪の女王2』は更に内容がひどく、これもNGとしている親は結構いるようです。
今回は5作品に絞ってご紹介してきましたが、賛同できる点、できない点、あったことでしょう。
年末年始のディズニー映画選びにお役立てください!